相続通信 2018年3月号
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エンディングノートを書いてみよう

 

 ここ数年で一般的となってきたエンディングノートという言葉ですが、実際にはどういったものなのでしょうか?
 この間、当事務所主催のセミナーでエンディングノートの部分の講師を担当しました。
担当するにあたり自分もエンディングノートを書いてみました。その時思ったこと、感じたことを書いていきたいと思います。

 

エンディングノートとは

 

 エンディングノートとは、自分の生まれたときから現在までの生い立ち、今現在思っていること、そして、亡くなる前後のことについて書き記すものになります。 

エンディングノートの効果

 

 エンディングノートを書いていると、昔の自分を思い出したり、これからのことをきちんと考えないといけないな、という気持ちになります。頭の中で考えていることの整理になりました。

 特に重要だと思ったのは、自分が病気になって、亡くなるまでの部分でした。かかりつけの病院をかいたり、認知症や寝たきりになったときに、どうして欲しいか?余命の告知や延命治療をして欲しいか?など、できれば考えたくないことが次々と出てきます。しかし、何も準備していなしと、自分が病気になったときに、話せる状態であれば問題ないのですが、痴呆や脳の病気で話せなくなった場合には、告知や延命治療を家族が判断しなければなりません。そんな思いを残された家族にさせないためにも、重いテーマと向き合っていく必要があります。

 また、財産のことを書く欄があります。私は相続を担当しておりますが、銀行口座や株式、財産の所在など、すんなりと出てくるケースの方が稀です。その結果、相続税の申告に沢山の手間や労力をかけることになります。逆に、クレジットカードの存在を知らなかったために、引き落としができずに利息が膨れ上がるというケースもあります。

思いを伝える

 

 エンディングノートには、家族への思いを書く欄があります。完成したら、お正月など家族が集まる機会にその思いを伝えましょう。少々恥ずかしい気持ちもするでしょうが、本人の口から伝えることによって、家族が相続の際に争う確率が減ります。

 自分が亡くなった後も、家族が円満であるように、エンディングノートを書いてみてはいかがでしょうか?

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